60年代の終わりから70年代の初頭、「ロック」が変容していく激動の時代を、カントリー、R&B、ロカビリー、フォークと言ったロックンロールのルーツの全てを融合させた頑ななまでにベーシックなサウンドを鳴らしつつ駆け抜けた伝説のバンド。
彼らのサウンドの特徴はその馬鹿馬鹿しいほどのわかりやすさにあります。
わずか5年間の活動(実質的なピークは3年ほど)で放ったヒット曲は数知れず。
ロックの歴史に地味ながらも確実な足跡を刻んだバンドと言えるでしょう。

Bayou Country / Creedence Clearwater Revival (#452)
最初の全米トップ10ヒットであり、最も有名な曲の一つと言っても良い"Proud Mary"(全米2位)収録のセカンド・アルバム。1stほどではないものの、まだ比較的R&B色が強い内容になっています。

Green River / Creedence Clearwater Revival (#453)
"Bad Moon Rising"、"Green River"(いずれも全米2位)収録のサード・アルバム。
1stや2ndで見られたゴリゴリのR&Bタイプの曲が姿を消し、サウンドのバランスが良くなってます。
このアルバムあたりからJohn Fogertyのソング・ライティング能力がフルに発揮され始めていると見ることができるのではないでしょうか。

Willy and the Poor Boys / Creedence Clearwater Revival (#454)
"Down on the Corner"(全米3位) / "Fortunate Son"(全米8位)の両A面シングルを含む4枚目のアルバムであり、C.C.R.が1969年にリリースした3枚目のアルバム。
1年に3枚もアルバムをリリースするだけでも今の基準から考えると凄まじいことですが、それが全てロックの歴史に残るような名盤、名曲揃いであることに驚きを禁じ得ません(更に言えば、このアルバムの直後にリリースされた次作"Cosmo's Factory"も入れるとほぼ1年間で4枚というペースになります。凄すぎ)。
この時期のC.C.R.のアルバムは甲乙付け難いですが、一般的には本作を最高傑作と呼ぶ声も高いようです。
オリジナル曲の充実振りに加え、フォーク・ブルースの名曲"Cotton Fields"やトラッドナンバー"Midnight Special"などカバー曲の出来栄えも秀逸。

Cosmo's Factory / Creedence Clearwater Revival (#455)
前作からわずか2ヶ月のインターバルでリリースされた5枚目。
"Travelin' Band" / "Who'll Stop the Rain"(両A面・全米2位)、 "Up Around the Bend" / "Run Through the Jungle"(両A面・全米4位)、"Lookin' Out My Back Door" / "Long As I Can See the Light"(両A面・全米2位)、"I Heard It Through the Grapevine"(Marvin Gayeのカヴァー)とヒット曲満載。
Billboardのポップ・チャートとソウル・チャートの両方で1位になるという快挙も成し遂げています。
このようにメジャーデビューからわずか2年足らずで創作的にも商業的にも稀に見るほどの大きな成功を収めたのは、偏にJohn Fogertyのアーティストとしての能力の成長に負うところが大だったのですが、それが却ってメンバー間の関係を拗れさせることになり、次作"Pendulum"リリース後、実兄のTom Fogertyが脱退。その後、C.C.R.は残された3人で活動を続けますが、Johnのワンマンバンドからの脱皮を図ろうとして失敗、わずか5年足らずの活動でC.C.R.は終止符を打つことになります。
結果的にこのアルバムが、John Fogertyがその才能を何の制約もなく発揮した最後のアルバムとなりました。

CHRONICLE THE 20 GREATEST HITS / Creedence Clearwater Revival (#456)
解散後にリリースされたベスト。
主要曲はほぼ網羅されているので、入門編としてお勧め。
Classic Rock - Creedence Clearwater Revival / Creedence Clearwater Revival (#457)
アメリカにいる時に買ったTime Warnerの通販コンピレーションシリーズ"Classic Rock"におまけで付いて来たベスト盤。
この通販シリーズは、月々15ドルくらい払うと毎月CDが一枚送られて来るというシステムでした。アメリカって、この手の企画、結構多いんですよね。
はっきり言ってほとんど持ってる音源なので要りません。要らないなら返却すれば金返してもらえるんだけど、面倒くさかったのでそのまま持ってます。
(通算452枚目〜457枚目)